夫婦問題で苦しんでいた4年前、私はあるセラピストのところに通っていました。
数人のグループでワークをするのです。
インナーチャイルド療法などをやり、子供時代につくってしまった思い込みを外す…といった作業をするのですが、そのとき、セラピストは、とっても厳しかった。
「あなたって、本当に性質(たち)が悪いわ」
「あなたはご主人のことを愛してるわけじゃないのよ。ただ自分にとって都合のいい道具にしたいだけなのよ」
と、行くたびに、きつい口調で言われ、めっちゃ凹みました。
こんな思いをするために、何十万円と言うお金を払い、大事な休日をつぶすなんて…と思わなくもありませんでした。
でも、私は必死でした。
彼女にすがる思いでした。
とにかく「自分を変えないとだめだ」ということは、わかっていましたから。
そんな厳しいセラピストのもとに通いながらも、当時の私は、「自分が夫を自分の都合のいい道具にしている」とは思えず、ただただ「愛していて、失いたくない。だからつらいんだ」と思っていました。
でもね、今、考えると、セラピストの方が断然、正しい(笑)。
自分の不幸を人のせいにする人間は、周りの人や環境は自分の思い通りに「なるべきだ」と、心の中で思っているから、苦しいのですね。
私が夫を心から愛していたら、他の女性に夫が心を奪われるような事態はまず起こらないし、何よりも「夫が彼女といて幸せなら、私も幸せ」と思えたはずですから。
でも、悩みの最中にいると、そういう辛口の意見には傷つくばかりで、受け入れることはできないですね。
もがいて、もがいて、泣いて、泣いて、もう悩むことに耐えられなくなったとき、「この苦しみから抜け出す」と決意できます。
決意できれば、幸せになれるんだと思う。
「人のせいにする自分」を卒業する決意をし、「すべては私が原因だった」という「真実」を受け入れたとき、本当に幸せになれると思う。
悩みに苦しんでいる人のほとんどは、「周りが変わるべき」と思っているか、もしくは「自分を変えたいけど変えられない」と思っている人。
どちらも、「自分を変えたくない」というエゴが強くて、まだまだ「決意」できるところまで、苦しんでないんだろうと思うんです。
どん底まで落ちて、苦しみ抜いたら、きっと、何かを変えなくてはいられなくなる。
「今、どん底だ。もう、自分ではどうにもならない」と思えたとき、初めて、人の意見に耳を傾けることが、できるのだと思います。