多くの日本人がすっかり暗記してしまったであろう
「こだまでしょうか、いいえ、誰でも。」
その作者、金子みすずさん。
こんなに優しい詩をかくのですから、
穏やかな幸せな人生を送っていると思いきや…。
調べてみると…うーん。
1903年生まれ、大正から昭和初期にかけて活躍した方なのですが、
なんと26歳で服毒自殺しているのですね。
しかもたった3歳の、一人娘を残して…・。
愛のない政略結婚(しかし当時はほとんどそうだったでしょう)
女遊びのやまない放蕩夫から、
性病をうつされ苦しみ、離婚へ。
大事な娘を、夫に奪われそうになり、
その迎えの前夜、服毒自殺。
わずか26年の人生でした。
うーん。
どうも、解せないのですね…。
私は原則「夫婦は合わせ鏡」と思っています。
すごくひどい、もうどうにもかばえないような夫がいるとしても、
一方的に夫が悪いということはなく
かならず妻が、その「夫のひどさ」に加担していると思っています。
これは夫婦に限らず、人間関係すべてですが…。
だから、この「こだまでしょうか、いいえ、誰でも」のCMを見たとき
たとえ出演者が子供でも、
「ああ、夫婦のことを言ってるなあ」と思ったのでした。
その作者である金子みすず本人が、
夫婦間の「こだま」を、愛のあるものに変えることができず、
離婚にいたる…。
百歩譲って離婚は仕方ないとしても、
娘を奪おうとする夫に抗議をする意味で、
自殺をするというのは
すごく奇妙にさえ感じたのです。
自殺って、命をかけた最大の嫌がらせではありませんか?
「あなたのせいで、私は死にます」と言われたら、
言われたその人は、一生心の底から笑うことができないと思うのです。
「こだまでしょうか、いいえ、誰でも」の作者がそんなことをするかしら?
「みんなちがって、みんないい」と書く作者が?
そして、夫がどういう人かあんまりわからない。
というか、一般的には、一方的に、悪く書かれすぎではないかと思うのです。
そして、みすずが、娘を置いて死ぬというのも、やはりわかりません。
で、いろいろ調べたのですが…
- 金子みすゞ ふたたび/今野 勉
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いろんな方の感想を読むと、どうやらここに
多面的な視点で、みすずのことがわかるようです。
(作者は、NHKのディレクターで、
みすずのドキュメンタリーで賞をとっているようです)
というわけで、また、取り寄せて読んだら、感想を書きたいと思います。