「ぐるりのこと」

カテゴリー:男と女の雑学帳

DVDで「ぐるりのこと」を見ました。



http://bitters.co.jp/gururi/trailer/



木村多江さんのインタビューをテレビで見て、

「この役を演じきるには、

私は自分をさらけ出さないといけないと思いました」

と話していたので、すごく気になってみて見ました。



お父様を突然亡くした経験から、

木村さんには「しあわせは長くは続かない」

という思い込みがあって、

幸せを避ける傾向があるんだって。

そんなことを言えるこの人は

心理学を勉強したんだなと思いました。



相手役はリリー・フランキーさん。



主役は木村さん演じるしっかり者の妻と、

フランきーさん演じるだらしない夫。

冒頭の夫婦のやり取りがめちゃ面白いです。



夫婦の間で週に3回すると決まっているのですが、

約束した日に限って夫は帰ってくるのが遅く、

妻はイライラしています。

そのことで妻が文句をいうと…。



夫「…家の中の決まりごとが多すぎる気がする…」

妻「それは、あなたが決まりを守らないからでしょ? 守らないから決まりが増えちゃうんでしょ?」

夫「夜中にバナナ食べながら怒ってる女房見たら…立つものも立たないよ。」

妻「何よ、それ? あなたが早く帰ってこないから、おなかすいちゃってバナナ食べてるんでしょ。ちゃんと約束した日は門限を守ってよ」

夫「じゃあさ、せめて口紅つけてよ」

妻「何よ、それ」

夫「こういうのは、決まりじゃできないんだよ。おまえは飯は食えばいい、あれはすればいいと思ってるだろ。そうじゃないんだよ、こういうことは。おまえは適当に買ってきたものを紙皿に載せてだしてるようなものなんだ。ちゃんとした手料理を作って美しい器に持って出してほしいんだ。おまえにはおもてなしの心がないんだ」

妻「どうして、決まりを守らない話が、紙皿の話になるのか全然わかんないわ」

夫「めちゃくちゃいいたとえ話だとおれは思ったぞ」

妻「とにかく、交差点の信号は青は進め、赤はとまれでしょ? 誰が決めたかわからないけど、みんなが守っているじゃない。だから決まりは守るものなの」

夫「それはみんな、死にたくないから守ってるだけだろ。こういうのとは違うだろ」



(会話は私の記憶で書いているので、いい加減です、あしからず)



ああ、セックスレス夫婦ってこうやってできるんだなあと言う感じ。

このあと、生まれたばかりの子供が死ぬという悲しい出来事があり、しっかり者の妻は、うつ病になってしまうのですが、夫はずっと妻を支え、夫婦は再生していきます。



そして、90年代前半の

世の中を騒がせたニュースがいっぱいでてきます。

「ぐるりのこと」とは、この騒がしい世間のことみたいです。



「ちゃんとしなきゃ。ちゃんとしたいのに…」

といいながら、泣いている妻が、

なんだか自分に重なってしまいました。



実は昨日のN先生のカウンセリングで

「ちゃんとしなさい…という内在化した親の期待が、

自分を縛っているから、苦しいのよ。 

ゆっちは、まだ、そのことに気がついてないのよ」

と言われたから…。



映画では最後に、妻が夫の励ましを得て、

お寺の天井画を描くと言う

生きがいを持てる仕事をすることで、

生き生きとした表情を取り戻していたけど、

私もダーリンの応援でライフワークを続けることで、

もっともっと私らしくなれるかもしれないなと思いました。





とにかく、夫婦のすれ違いがよくわかる、

なかなか良い映画です。

もう旧作なので安く借りられますよ~♪

お勧めです。


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